TOPICS オペラ「ドン・カルロ」を演出
皆様
寒い日が続いておりますが、お元気でお過ごしでしょうか?
この度はオペラ公演のご案内をさせていただければ幸いです。
来る1月21日(日)、ヴェルディの長大作《ドン・カルロ》を、神奈川県大和市の会場シリウスにて、演出させていただく運びとなりました。
実は急遽前任の方が降板された事情で、私が入らせていただくことになりましたので、この作品のプロダクションとしてはかなり短期総力戦ではございますが、とても面白い作品になるだとうと確信しております。
《ドン・カルロ》は複数の版が存在するうえ、16世紀西欧の戦争や宗教的な対立を背景にした作品であり、日本でそうした作品の背景を把握して上演するには、かなりの困難が伴います。しかしながら、あらゆる人間に共通する深層心理を描いた作品でもあり、その点では多くの方に共感いただける作品でもあると思います。
今回の大和版は通常カットされることの多い隠れた名場面が幾つもあり、タイトルロールの城宏憲さん(昨年の二期会《ドン・カルロ》でも同役を務めていらっしゃいます)をはじめ、錚々たるキャストが揃っております。
演出は「なぜ人は十字架で争うのか」をコンセプトにしています。本来人間が、生きる縁や心の平安のために生み出した文化である宗教が、百年単位で続く争いの種になってゆく…その悲哀を、舞台で表現出来たらと思っております。
なかなか長い作品ですので、13時半開演とはいえ終わる頃には日が落ちているかと思いますが、ぜひ足を運んでいただければ幸いです🍀
チケットはチラシの問合せ先に直接いただいても結構ですし、舘にお知らせいただいても結構です。どうぞよろしくお願いいたします。