活躍している先輩の声 高橋美千子 出身大学:東京藝術大学声楽科 高3の夏の進路変更、タウンページで見つけたミューズから、時を経てパリ在住のオペラ歌手へ。
プロフィール
東京都出身、都立西高卒。在学中は男子バレー部マネージャー。高校3年の夏に急に進路変更し声楽の道へ、一浪後に東京藝術大学声楽科ソプラノ専攻入学を果たす。在学中はオペラに熱中、イタリアに旅立ちバックパッカーをしながら各地の舞台を観劇。大学卒業とともに、ポニーキャニオンからクラシカル・クロスオーバー歌手としてデビュー、5年間に渡りCD、TV、ラジオに出演するほか日本全国でコンサートを行う。その後、バロック音楽に興味を持ち、フランスバロック歌手との出会いにより渡仏。この時、フランス語能力はゼロ。恩師の家に下宿しながらフランス語を学び、パリ高等音楽院にてバロック音楽を勉強する。現代音楽への才も同時に磨き、次第にフランスの有名歌劇場や音楽祭に招かれるようになる。現在では、オペラやクラシックコンサートのみならず、現代アートとのコラボや即興パフォーマンス、民族音楽まで幅広いジャンルで活躍。現在は14年目のパリ生活と東京に拠点を置きながら、欧州各地、日本、南米、アフリカまで演奏活動に行き、音楽が繋ぐ人との縁を大事にしている。音大受験を決めた頃の思い出はありますか?
高三の夏に急に音大受験に進路変更しました。以前音楽の先生に進められた声楽受験を経済的理由で諦めたのですが、同期が何人か音大受験するのを聞き、やはり夢に挑戦したいと思いました。ただ一度お断りしているので、自力でなんとかせねばと思い、家に帰って探したのが何故かタウンページ(当時まだネットは普及してなかったので…)。音楽教室、音楽予備校の項目を見つけ、10校ほどの予備校に片っ端から電話し「今、高校3年で芸大ソプラノを受験したい」と言うと、鼻で笑われ「無理だよ」と言われ続け…最後に電話したミューズが唯一状況を聞いてくださり、見学に行きすぐに手続きをしてくれました。全く声楽経験のない状態から半年では、当然ながら芸大ソプラノは一次落ち。けれど、落ちた日には清々しい気持ちで「さぁ今日からバイトして4年間芸大受験を頑張ろう。もし4年経っても受からなかったら、ちゃんと就職して生きていこう!」と思ったのを覚えています。東京ミューズ・アカデミーにまつわるエピソードを教えてください
ミューズでは篠崎先生に声楽の基礎から芸大受験レベルまでしっかりと持ち上げていただきました。カラオケ以外全く歌をやったことのない初心者の生徒を、忍耐強く教えてくださいました。本科には通っていなかったのですが、夏の講習会や試演会で立派な演奏を聞くと大変刺激を受けました。4年の猶予でダメなら諦めようという決心もあったので、池袋の東京芸術劇場の案内係のバイトとミューズに通う生活を楽しんでいました。一浪しての芸大再受験で、なんと合格!篠崎先生の受験戦略と、ミューズで音楽環境に没頭できたおかげで見事合格を果たせました。私にとっては、ミューズがあの時に受け入れてくれなかったら今の自分がないほど大きな転換期だったので、本当に感謝しています。在校生の皆さん、またこれからミューズで勉強しようとされている方々には、ぜひともミューズの環境を最大限に活かして、先生方と共に自分の受験勉強計画を見つけて欲しいです。同時に、将来に大きな夢を持ち続けて、自分が何のために音楽をやっているのか、熱い志を育んで素晴らしい芸術家になられることを応援しております!